金融不安 2008 9 16

 リーマン・ブラザーズの破綻を受けて、
各国の中央銀行は、短期金融市場に巨額の資金を注入していますが、
これで解決するわけではありません。
これは、緊急の輸血のようなものでしょう。
輸血だけで大怪我は治りません。
 次に、リーマン・ブラザーズの破綻に関して、
米国政府の対応を非難する人たちが多いですが、
私は、米国政府の対応は妥当だったと思います。
 先日、米国政府は、ファニーメイとフレディマックを、
公的管理化に置くという決定を下しました。
現在、この損失が、どこまで拡大するか見当もつかない状況です。
つまり、言い換えれば、
米国の納税者の負担が、どこまで拡大するか見当もつかない状況と言えるでしょう。
そういう状況で、さらに政府の援助対象を広げるのは無理でしょう。
 そもそも、投資の原則に立ち返れば、
投資は、自己責任で行うべきものです。
投資の失敗は、投資家が、すべて責任を負うのが、原則です。
 しかし、金融システムを守るために、
こうした投資の原則を無視して、
米国の納税者の負担において、投資の失敗を尻拭いしたわけです。
 これ以上、米国の納税者の負担を増やすことは、
道義的にも政治的にも、難しいと思います。



















































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